1000万ドルの「国際ロマンス詐欺師」、プーケットの高級リゾートで逮捕!

プーケットの高級リゾートで、とんでもない「ロマンス詐欺師」がお縄を頂戴した。

タイ警察は4月25日、アメリカ人ら多数の被害者から総額約1000万ドル(約15億円)を騙し取ったとして、33歳のインドネシア人男性をプーケットの高級リゾートで電撃逮捕した。この「恋の詐欺師」は米FBI(連邦捜査局)からの情報提供によって特定され、タイ・インターポール合同チームが包囲網を張っていたという。

「美女」を雇って甘い罠を仕掛けた手口

容疑者の手口はまさに映画顔負けの狡猾さだ。2022年から2026年にかけて、彼はマッチングアプリやSNSを通じてターゲットに接触。しかし自分では動かず、なんとモデルを雇って「美女アカウント」を作り上げ、ターゲットと親密な関係を築かせた。そして被害者が恋に落ちた頃を見計らって「絶対に儲かる仮想通貨投資がある」と囁く。提示されるのはもちろん架空の投資プラットフォーム。「含み益」として偽の数字が表示され、被害者は「もっと投資すれば大儲け」と信じ込まされ、次々と資金を送り込んでいった。被害者の大半は米国在住の40〜60代男性で、なかには退職金や老後の蓄えを全額つぎ込んだケースもあるという。

「プーケットでバカンス中」に逮捕の皮肉

逮捕された時、容疑者はプーケットの高級リゾートでくつろいでいた最中だったという。被害者から騙し取った金の一部で優雅なバカンス——その傲慢さには呆れるほかない。捜査関係者によると、「こういった詐欺師に共通するのは、自分は絶対に捕まらないという根拠のない自信だ」とのこと。今回はFBIの追跡が決め手となり、プーケットまで逃げ延びていた容疑者の隠れ家をタイ当局が特定。現行犯こそないが証拠は揃っており、容疑者は身柄をバンコクの入国管理局に移送された後、米国への身柄引き渡し(引き渡し条約に基づく)に向けた手続きが始まるとみられる。

東南アジアに巣食うサイバー詐欺の温床

この逮捕はタイ単独の事件にとどまらない。近年、東南アジアはサイバー詐欺の一大拠点として国際社会から注目を集めており、カンボジア・ミャンマー国境地帯の「詐欺コンパウンド」問題に加え、フィリピン・タイなどのリゾート地が「高飛び先」として使われる事例が相次いでいる。タイ警察庁も今年に入ってから国際詐欺ネットワークの摘発を強化しており、「タイを通過ポイントや逃亡先に使わせない」と意気込みを見せる。

ネット上では「ようやく捕まえた」「被害者に返金はできるのか」と歓迎の声が上がる一方、「1000万ドルのうちいくらが取り戻せるのか」「実際に使われてしまった金は消えている」と冷静な見方も広がっている。恋に落とされた先で待ち受けていたのは虚偽の儲け話。東南アジア発の「令和のロマンス詐欺」は、まだ終わっていない。

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