
タイのビール最大手チャンは、看板ブランド「チャン コールドブリュー」から、タイ国内で初となる250ミリリットルの小容量缶「ミニ缶」を発売した。価格は1本33バーツで、9月上旬から段階的に販売を開始し、9月末までに全国のコンビニエンスストアやスーパーで展開する計画だ。
新商品は、モルト100%を使用し、低温熟成の「コールドブリュー製法」と、雑味を抑える特殊なろ過技術「サブゼロ・フィルトレーション」を採用しているのが特長。缶には360度どの角度からでも開けられる新型のふたを搭載した。
若年層のライフスタイル変化に対応
同社のビール事業責任者は「消費者の行動は急速に変化しており、若い世代は量よりも品質やデザイン、新しい体験を重視するようになっている」と新商品開発の狙いを説明した。販売は250ミリリットル缶の単品のほか、15缶パック、24缶パックの3種類の形態を用意し、少量をこまめに楽しみたい消費者から、まとめ買いをしたい世帯まで幅広く取り込む狙いだ。
同社の最高事業責任者は「タイのビール市場は依然として1600億バーツを超える規模を持ち、中でもマスプレミアム層は前年比15%以上のペースで成長している。今回のミニ缶はこの成長分野を開拓する切り札になる」と述べた。
コンビニ各社も陳列準備
販売を担うコンビニ関係者は「小容量で価格も手頃なため、ちょっと一杯楽しみたいというニーズに応えられる商品だ。冷蔵ケースの目立つ場所に並べる予定だ」と期待を寄せる。バンコク市内の飲食店経営者は「食事の際に飲み切りサイズのビールを求める客は多い。メニューに加えることを検討したい」と話した。
タイのビール市場では近年、健康志向や飲酒量を抑えたいというニーズの高まりを背景に、小容量商品への注目が集まっている。同社は今回のミニ缶を皮切りに、消費者の多様なライフスタイルに合わせた商品展開をさらに強化していく方針だ。