
中国の自動車大手チェリー系の新興ブランド「iCAUR(アイカウル)」が、タイ市場向けにレンジエクステンダー方式のSUV「V27」を投入する。9月29日に正式発表され、価格は109万9000バーツからとなる見通しだ。
V27はDセグメントの5人乗りSUVで、全長5045ミリ、全幅1976ミリ、全高1894ミリとボクシーなデザインが特徴。パワートレインには1.5リッターガソリンエンジン(136馬力・220Nm)と、デュアルモーターを組み合わせたレンジエクステンダー方式を採用し、システム全体では456馬力・505Nmという高出力を実現している。0-100km/h加速はわずか6秒と、SUVとしては俊敏な走りを誇る。
バッテリーは長距離版が34.31kWh、標準版が20.47kWhの2種類を用意。長距離版はEV走行のみで最大165km(NEDC基準)を走ることができ、エンジンを併用した場合の総航続距離は1000kmを超えるとされる。充電性能は普通充電(AC)で最大6.6kW、急速充電(DC)で最大100kWに対応し、20%から80%までの充電を約17分で完了できるという。
タイではここ数年、中国メーカーによるEV・PHEV攻勢が続いており、価格競争と技術競争の両面で市場が急速に変化している。レンジエクステンダー方式は、充電インフラがまだ発展途上のタイにおいて、電欠への不安(航続距離不安)を軽減できる利点があり、消費者の受け入れが進みやすいとの見方がある。
タイ政府はEV普及に向けた補助金や税制優遇策を継続しており、新興ブランドの参入が相次いでいる。iCAURのV27が、既存の中国系EVブランドとの価格・性能競争の中でどこまでシェアを獲得できるか、今後の販売動向が注目される。