
バンコク観光の目玉であるワット・アルン(暁の寺)で、一部のカメラマンが撮影スポットを事実上占拠し、他の観光客や同業者に対して高圧的な態度を取っているとの告発が、タイのSNSで大きな注目を集めている。
タイの有力ページが指摘したところによると、問題になっているのはワット・アルン周辺で中国人観光客向けの写真撮影を請け負うカメラマンのグループだ。人気の撮影ポイントを事実上「自分たちの場所」として押さえ、そこに入ろうとする他の人に対して威圧的な言葉を浴びせるといった行為が報告されている。
タイ式衣装での撮影ブームが背景に
近年、ワット・アルンとその対岸のワット・ポー周辺では、タイの伝統衣装をレンタルして寺院を背景に写真を撮るスタイルが定番化した。特に中国人観光客の間で人気が高く、衣装レンタル店とカメラマンがセットで営業する形が広がっている。
需要が集中すれば、限られた「映える」構図をめぐる競争は激しくなる。夕方の逆光で仏塔のシルエットが浮かぶ時間帯や、チャオプラヤ川を背景にできる位置は限られており、そこを押さえた者が有利になる。今回問題になっているのは、その競争が場所の私物化にまで進んでいるという点だ。
観光地の「地場ルール」問題
タイの主要観光地では、これまでもビーチチェア、ボート、ツアーガイドなどをめぐって、地元事業者の縄張り意識がトラブルに発展した例がある。行政が介入して整理されるまで、力関係が事実上のルールになってしまうことが少なくない。
ワット・アルンは年間を通じて世界中から観光客が訪れる場所であり、一部の振る舞いが「タイの観光地はそういうものだ」という印象につながりかねない。当局がどう対応するかが注目される。
日本人旅行者が訪れるなら
ワット・アルンはBTSサパーンタークシン駅から船で渡るか、ワット・ポー側から渡し船を使うのが一般的だ。混雑と撮影トラブルを避けたいなら、早朝の開門直後が最も落ち着いている。夕景を狙う場合は、対岸のリバーサイドのカフェやレストランから撮るという選択肢もある。無理に人だかりの中心に入る必要はない。