タイの金商人協会は9月30日午前9時、国内金価格の最新相場を発表した。金装飾品の販売価格は1グラムあたり6万7100バーツ(約31万5000円)、金地金の販売価格は同6万6300バーツ(約31万2000円)となり、前日比で300バーツ(約1400円)の値上がりとなった。
買取・販売価格そろって上昇
発表された相場によれば、金装飾品の買取価格は1グラムあたり6万4778.68バーツ(約30万4000円)、金地金の買取価格は同6万6100バーツ(約31万1000円)。いずれも前日から上昇し、取引開始時点から強含みの展開となった。国際指標となるロンドン金スポット価格は、1トロイオンスあたり4172.00米ドル前後で推移しており、国内価格の上昇を後押しした形だ。
タイでは金の売買が日常的な資産防衛手段として定着しており、街中の金行(ゴールドショップ)の店頭価格は市民の関心事の一つになっている。1グラムあたり300バーツ(約1400円)という上げ幅は、数グラム単位で金を保有する一般家庭にとっても無視できない変動幅であり、朝の相場発表とともに売買の動きが活発化する光景がバンコクの金融街で見られた。
バンコクの洪水と世界情勢が背景に
国内金価格の値上がりの背景には、世界的な金融市場の不透明感に加え、タイ国内で深刻化する洪水被害による経済への懸念も影響しているとみられる。株式市場ではこの日、洪水関連銘柄を中心に売りが広がっており、リスク回避先として金に資金が向かう構図が透けて見える。
金価格は世界的な金利動向や地政学リスクの影響を受けやすく、短期的な変動が大きい資産でもある。タイ国内の金商人協会は今後も1日複数回、相場を更新していく方針で、洪水禍が続くなかでの資産防衛の動きとして、金相場への注目度はしばらく高い状態が続きそうだ。